「できる！」と「します！」に隠された無意識の姿勢とは？

往来庵の菊地克仁です。

いつも私のメルマガをお読みいただき、どうもありがとうございます。

今回の話題は、前回取り上げた「できると言えばできるんだ！では、なぜできるようにならないのか？」の一部続きになります。

簡単な言葉の違いが、大きな意識の差をあらわしていることについて、お伝えしたいと思います。

突然ですが、「できます！」と「します！」という言葉について考えてみます。「どちらも前向きでポジティブな姿勢をあらわす言葉だ！」と考えている方もおいでになるかもしれません。

従って、「これらの言葉が意味するところは全然違う」ということを知る人は、稀だと思います。

「できます！」という言葉を考える前に、反対の

「できません！」を考えてみましょう。

これは「自分の能力を超えているから、できない」という意味もあります。他に「自分のコントロールできない何か障害が起きたら、できない」という意味もあります。

後者の場合、「自分ではコントロールできない障害がある」という前提がウラ側にあることがわかります。これは無意識にそう考えているのです。「できない」とは、その無意識が言葉になって滲み出したものです。

反対に、

「します！」という言葉を考えてみます。

反対語の「しません！」も同じなのですが、これらは自分の意思100%の言葉だとわかります。後から言い訳できない状態に、自分を追い込む姿勢でもあります。「できます、できません」よりも、リスクの高い言葉です。

このように比べてみると、「できます」と「します」、どちらもポジティブな姿勢に聞こえますが、その意思の在り方に大きな違いがあることがわかります。

先日、ある創業経営者の方とお話をする機会があり、この4つの言葉（できる、できない、する、しない）についての話題になりました。

すると彼が私に、

「どの言葉を使うときが、一番緊張すると思う？」

と聞いてきました。私は「『する』ですか？」と答えたところ、彼は首を横に振って「『しない』なんだよね」と話し始めました。

「する」は間違ったと気づいたらやり直せばいい。リカバリーができるチャンスが残っている。一方、「しない」はそのチャンスがない。その「しない」という選択が正しかったかどうかもわからない。だから「しない」と決めるときは、非常に緊張するとのことでした。

まさに創業者としての自覚と責任感を感じさせる言葉でした。彼の頭に中には「できる」「できない」という選択肢は初めからありませんんでした。

よく経営者脳など言う言葉を耳にしますが、「する」「しない」は、まさに「経営者脳から生まれた思考」の染み出した言葉です。

本当の創業経営者を目指している方は、普段の言葉をこの言葉に変えてみてください。「失うと思っていたものが、実は幻想でしかなかった」なんてことに気がつくチャンスになるかもしれませんよ。

なお、創業経営者を目指していない方は、無理にすることはありません。リスクを1人で背負って、周囲の批判だけ浴びて、益々苦労するだけの人生になるかもしれません。

誰にでも向き不向きというものがあります。十人十色です。自分の人生は自分で選んでください。

今回も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

《追伸》

このメルマガをお読みになっている方から、

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