いつも私のメルマガをお読みいただき、どうもありがとうございます。
往来庵の菊地克仁です。
人材の流動化が当たり前の昨今ですが、その典型的なお話を、ある30代の男性からお聞きする機会に恵まれました。概略は以下です。
彼はある大手IT企業の関係会社(F社)に入り、そこから最新鋭IT企業(G社)に10人の仲間たちと出向していました。G社は世界中で誰でも知っているIT系最大手企業です。ところがある事情で法人契約が更新されないことになり、全員が元の会社(F社)に戻ることになりました。
ここで取り上げたいのは、
そのときの F社の対応姿勢 です。
G社は社員の自主性を重んじ、精神的安全性を社是にしている企業でした。F社は、ここに10人を超える社員を出向させていたのです。
「彼ら全員が戻てくれば、G社の素晴らしい企業文化や習慣、高収益システムのノウハウ等、多くのことを学び吸収するものがあるに違いない」と誰でも考えます。彼らもまた古巣に戻って、F社のために尽くそうと考えていたそうです。
ところが、F社が彼らに対して要求したことは、
「G社を忘れ、F社の企業文化に戻ること」
でした。むしろ「異なる企業文化を社内に持ち込ませない!」という姿勢だったのです。10人以上の社員たちがせっかく「最新鋭の企業文化」を携えて帰ってくるのに、迎える側が「自社の古い体質」を守ることを優先したのです。
「新たな変化を望まなかった」というのが正しい表現かもれません。結局、出向していた全員がF社を去って行ったそうです。
その後、彼らのほぼ全員が、G社級のIT系人気企業H社に入社しました。彼らの存在を知っていたH社は、もともと彼らの能力を高く評価し、必要としていたのです。H社はIT業界ではトップレベルの人気企業で、給料面、職場環境面共に飛躍的に良くなる転職になったそうです。
この話は映画やドラマではなく実話です。
ここで考えたいのは、
「F社のしたことは、一体何だったのだろうか?」
ということです。F社は、IT系最新鋭人気企業であるH社が欲しがるような優秀な社員たちを、みすみす一度に10人以上も失ったのです。逆に辞めていった社員たちは、素晴らしい幸運の恩恵を受けました。
こうした人財の「流動化現象」に気づかない、あるいは気づこうとしないF社の様な企業、結構あるのではないでしょうか?
本当にF社が、こうした「人財の流出」を何とも感じないのであれば、関係者全員がハッピーです。「新しい企業文化に毒されずに済んだ」と考えるF社と、「もっと条件の良い企業に転職した」彼ら、どちらもWinWinでいいじゃないか、という考え方もあると思います。
それはそれで構いませんが、私がF社の経営者でこの事実を知ったとしたら、
とても耐えられない話
だと感じます。
有能な戦力を、退職金まで渡して、みすみす他社に寄付しているようなものです。「会社には余裕があるから構わない」のなら、私の様な第三者が触れる話題ではありません。
が、私は、F社はこれだけの人財を失って、
「なぜ、もったいないと感じないのだろう?」
とつくづく疑問に思います。
一方で、こういう現象に鈍感な大手企業経営者がいてくれるお蔭で、「有能な人財が流動化しやすい環境がある」ことも事実と言えるでしょう。どちら側に立つかによって、その価値は異なります。
私はこうしたお話を伺いながら、
「企業が人を選ぶ時代から、人が企業を選ぶ時代になった」
と、つくづく実感しました。好不況に関係なく、こうした動きはこれからもっともっと加速することでしょう。
今回も、最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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