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往来庵の菊地克仁です。
いつも私のメルマガをお読みいただき、どうもありがとうございます。
先日、
「人は褒めて使えばいいんだよ!そうすれば、どちらもハッピーだろ!」
と得意げに話す方がおいでになりました。この方はあの有名な「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」(山本五十六)という言葉にも触れ、得意満面でした。
私は、この言葉も知っていますが、この方の姿勢に何かしっくりしないものを感じました。
この方は、「人を褒める」ということと、「おだてて上手に人を使う」ということが、同じ意味で使われていることがよくわかります。あなたの周りにも、必要以上に本人を褒めまくる人、いませんか?「本人のいないところでその人を褒める」というのとは、少し違うようです。
私も、「初対面なのに、何でそこまで私を褒めるんですか?」と聞きたくなるようなこともあります。こういった方々は、人を褒めることによって、将来自分へのメリットがある、あるいはデメリットを避ける、という目的でやっている可能性を感じることがあります。
「自分の好印象を相手に与えたい」
「相手への興味のある姿勢をアピールしたい」
「今後の人間関係での問題を避けたい」
「何かを頼みやすい関係性をつくっておきたい」
等々といった意識かもしれません。
私が怖いと思うのは、人をすぐに誉めたがる方々が、ご自身の深いところにあるこうした意識に気がつかず、
とにかく相手を褒めて、いい気分にさせればそれでいい
という姿勢を感じるときです。
こうした姿勢を「良い習慣」とか、「よりよいコミュニケーションを築く基本」などと信じ込んでいる人もいるようです。
私は「褒める」という言葉には、明らかに2つの使い方があると思います。
1.相手をおだてて、何らかの効果を狙う目的で使うもの。
2.相手の行為に心から感謝し、敬う姿勢をあらわすもの。
これは、例えば子供に対しても、上司や部下に対しても同じでしょう。特に子供や部下の場合は、褒めておだてて、それを自分からする気にさせようとするときなどに使います。上司の場合は、相手をいい気分にさせて、自らの身を守ろうとするとに使います。いろいろその目的はあると思ますが、以下はハッキリしていると思います。
1.の意味で使う場合、
自分のために使っている。
2.の意味で使う場合、
相手のために使っている。
という基本的な違いです。
「褒める」と一言で言っても、この言葉を使う側の目的がどこにあるのかによって、その言葉の「価値」は、全然違うものになります。本人が意識せずに使っていると、本当に厄介です。
私は仕事がら「言葉の前提」を考える習慣があるため、こうした何でもない会話でも、つい相手の「本音」、あるいは裏側にある「意識」を感じてしまうことがあります。
今回も最後まで私のメルマガをおよみいただき、どうもありがとうございました。
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