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もしもあなたが、「私は、今の『Aさん』を好きになるように頑張って努力しています。」という言葉を耳にしたとしましょう。あなたはこのとき、その人にどんなことを感じますか?
「なるほど、この人ってAさんを好きになるよう努力してエライな!」と思う人もいれば、「ああ、あなたはAさんのこと、本当は嫌いなのね!」とすぐに感じる人もいるでしょう。
後者は、言葉の裏側に隠された前提に気づいた人です。
つまり、「本当はAさんのことが嫌いだから、少しでもいいところ見つける努力をして、これ以上嫌いにならないように頑張っているってワケね!」とすぐにわかったのです。
言葉には、自分では気がつかないうちに、ある「前提」が隠されていることがよくあります。
ここで、この文章の中の『Aさん』の部分を『仕事』に置き換えてみましょう。
「私は、今の『仕事』を好きになるように頑張って努力しています。」
如何ですか?
これは、
実は今の仕事がつまらないと感じている人、
本当はイヤだと思って我慢しながらやり続けている人、
大きな義務感とやらされ感でやっている人、
この仕事は私には合わないと思っている人、
が使う言葉だとすぐにわかると思います。
「努力する」とか「頑張る」という言葉には2つの意味があります。
ひとつは、「あなたは努力家ですね!」「キミは頑張り屋さんだよね!」といったように、第三者から本人への賞賛の意味です。言われた方もイヤな気はしません。
ふたつめは、上記で触れたように、本当はあまり気の進まないことをやらされている、という意味です。
自分に対してこれらの言葉を使うとき、素直な気持ちで自分に向き合えばすぐにわかることだと思います。なぜなら、やりたいことをするときには絶対に使わない言葉だからです。
第三者によるひとつ目の使い方と比べると、前提の意味が真反対になる、ということは知っておいてもいいかもしれません。
同じ言葉でも、他者に使う場合と、自分に使う場合は、その前提が違うのです。
そうは言っても、「少しでも相手(仕事)の良いところを見つけ出して、好きになるように努力することはいいことじゃないか。」という考え方も確かにあると思います。
そんなとき、私は
「その理由を教えていただけますか?」
と聞くことにしています。
するとこんな答えが返ってくることが多いようです。
「それは○○であるべきだからです。」
「それは私に課せられた義務だと思うからです。」
「このままでは益々状態が悪化すると思うので・・・」
「自分が益々苦しくなるだけだから・・・」
これらは、現在も、そして将来に生じるかもしれないイヤなことや面倒な問題に遭遇したくない、だからうまく避けたい、という姿勢そのものをあらわしてしることに気がつくと思います。
このように言葉の裏側には「前提」が隠されています。
この前提が実はその人の奥深いところにある『思考』そのものなのです。この思考の部分は、不思議なことに、本人もまったく意識していないことが多々あります。
「思考は現実化する」という有名なナポレオン・ヒルの言葉があります。
まさにこの通り、本人が意識していようが、していまいが、その思考は現実化するのです。
先ほど挙げたような言葉を日ごろから使っている人は、恐れていたイヤなことや、望まない面倒な問題や災難を、やがては自分の身に引き寄せる、ということです。
思考がそのままの現実を引き寄せてくるのです。「やっぱりそうなっちまったかぁ・・・イヤナ予感があったんだよね~」という感じです。
そこで、「いや、それを避けるために努力しているんじゃないか!」という反論が聞こえてきそうです。
ここでお伝えしているお話のタネ明かしをします。
それは、大切なのは口に出している言葉の表現そのものではないということです。
問題なのは、その言葉を口に出すとき、本人が「避けたい問題を連想して、鮮明にそのイヤな状態を映像としてイメージ化してしまっている」ということなのです。
そのイヤなイメージ映像が、発する言葉と共にス~と脳に格納されてしまいます。そしてそれがやがて現実となって目の前にあらわれるのです。
何気なく使う言葉には「前提」が隠されています。その前提は「思考」と直結しています。だから、やがてその「思考が現実化する」のです。
言葉に隠された前提に気づくことで、普段使う言葉を変え、自分の生き方を変えていく方もたくさんいます。
日本人は古くから、言葉のことを「言霊」と呼んできました。おそらくここで触れたような言葉の持つ本来のパワーについて、既に知っていたのでしょう。
でも今、多くの日本人は、みんなそんなことはもうとっくに忘れてしまっているようです。我々はこの意味を、また思い出せばいいだけです。
なお、ここでお伝えしたいことは、「だから丁寧な言葉を使いましょう!」とか、「前向きな言葉を使いましょう!」「ものごとはポジティブに考えないと・・・」といったことではありませんので、ご注意ください。