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先日、ある銀行のOBの方にお会いしました。
現在、彼は銀行を退職しその銀行の関連会社に勤めています。
コロナウィルスの経験から、世の中がどんどん在宅勤務やテレビ電話によるネット通信に替わり、今後、新しいビジネスの形が生まれてくるだろう、という話題になりました。
そのとき、彼は次のようなことを話してきました。
「世の中は確かにそういう流れかもしれませんが、我々は大切な個人情報を扱っているので、そう簡単に変わることはないんですよ。」
それは、自分たちは特別な個人情報を扱っているので、世の中の流れや動向とは全然違う世界にいるんだよ、と言いたげな発言でした。
私も一時期銀行で働いたこともあったので、業界にはこういった考え方をする人がいることはすぐに理解できました。
私は彼に次のような質問をしました。
「確かに他の企業に比べて多くの個人情報を扱っているからと言って、5年先も今と同じ労働環境だと思う?」
「世の中がどんどん在宅勤務やテレビ会議になっていっても、従来通り自分たちだけは別だという状態が、これからも本当に継続していけると思う?」
彼は、自分がそういった改革を担う人になるという意識もなく、さらにそういった改革にもまったく興味はないようでした。
やがて近い将来、彼とは発想が全然違う誰かが、新しいシステムを使って彼らの組織を改革していくのでしょう。
ここで簡単な例え話をしたいと思います。
ここにあなたが得ようとしている目標があるとします。
でもその周りには、そこに向かう行動を阻止する様々な問題や課題がたくさんあるとしましょう。
こういった状況の中で、そこには次の2つの考え方があります。
1.「これだけ問題や課題があったら目標達成は無理だ。」と言って、できない理由をたくさん集め、現状が変わらないことを正当化する。
2.「どうやったらこの目標を達成できるのか?」と常に新しい視点で現状の流れを改革し改善していこうとする。
先ほどの彼は、前者の発想に軸足のある典型的な考え方です。
できない理由、しなくてもいい理由、むしろ変えない方がいい理由を真っ先に探し出して、何も変わらないことを正当化しようとするものです。
自分の頭の良さを、一生懸命になってこういったことに費やしている人はたくさんいます。
「だから、これはしょうがないんですよ。新しいことやると碌なことありませんからね」
という姿勢です。
いつまで経っても、従来から続いている現状を維持していこうとする発想です。
変化を好まず既得権益に固執する考え方ですが、これは心理学で「恒常性維持機能」と呼ばれるものです。
やがて後者のような発想をもった人があらわれて、新たな改革を行い、ビジネス環境をより良いものに変革していくことでしょう。
この2つの発想にもとづく生き方
どちらの発想でも自由に選ぶことができます。
ここで大切なことは・・・自分がどちらの道を選ぼうとしているのか、ということをその場でキチンと理解しているかどうかということです。
つまり今、自分がその分岐点に立っている、ということをちゃんと知っているかどうか、ということです。
多くの場合、
「以前からそうだったから・・・」
「みんなもそうだし・・・」
といった理由だけで、その方向性を決めていく傾向が強いようです。
あるいは今までに
「自分でいいと思って行動すると、後々、碌なことが起きない」
という苦い経験を積み重ねてきているのかもしれません。
こういった思考が身に付いてしまっていると、そういった姿勢に自分ではまったく気がつかなくなる、ということが最も恐ろしいことなのです。
意識すらせずに当たり前のようにしていることは、自分では気がつきにくいものです。
無意識に身に沁み込んでしまった信じ込みを、一度洗い直してみることは、価値あることかもしれませんね。