往来庵の菊地克仁です。
いつも私のメルマガをお読みいただき、
どうもありがとうございます。
ある会社の管理職の方のお話です。
「最近の若手は、
仕事が終わってから、
『一緒に飲みに行こう！』
と誘っても、
誰も乗ってこないんだよなぁ…。」
というぼやきです。
「昔は、
上司に誘われたら
喜んでついて行ったもんだがなぁ…」
という言葉も後に続きます。
この方は、
とても簡単な「ある原則」
を忘れてしまっています。
人は誰でも、
一緒にいるだけで
「何か得るものがある！」
「学ぶチャンスがある！」
「成長のプラスになる！」
とわかったら、
上司側から声をかけなくても、
部下の方から
「飲みにいきましょうよ！」
という気持ちになるもの
だと思います。
（私の個人的な経験です）
業務上の上下関係だけでは
「得られない何か」を
「得られるかもしれない」
という期待が
そうさせるのでしょう。
では、
部下が誘いに乗ってこない
とは、
どういうことでしょうか？
結論は簡単です。
この上司と
業務外で付き合っても
「時間の無駄！」
と感じているからです。
だから、
部下が誘いに乗らないのは、
部下の責任ではなく、
上司の責任です。
そうは言いつつも、
役職上の立場、
つまり「上下の関係」が
あるうちは、
部下たちは
一応は、
割り切って
ついて来るかもしれません。
なぜついて来るのでしょうか？
それは、
上司の持つ「人事権」との
パワーバランスの問題
です。
ただ、
この「人事権」をチラつかせて
部下に接していると、
異動や定年等で
人事権を失った途端、
予想以上の「ミジメさ」を
感じさせられることに
なるかもしれません。
私にも
サラリーマン時代があったので、
そういった方々を何人も
直接見てきました。
いつまでも、
後輩に対する文句ばかりで、
「その現実」を
認めたがらない人
もいました。
逆に、
魅力ある上司だったら、
人事権の有無に関係なく
部下は必ず、
慕ってついてくるでしょう。
離職後何年しても
当時のみんなで
その上司を囲んで
定期的に集まる・・・
なんてことも起こります。
そのためには
上司は
どうすればいいのでしょうか？
一言で言えば、
「徳のある人になる」
ということでしょう。
それはきっと
具体的には、
社内だけでなく
他の世界の視野も広め、
多くの信頼できる方々との
交流を深め、
愛情と
思いやりをもって
人やもの・ことに接し、
専門的な知識を身につけ、
教養と感性を磨き、
謙虚で寛容な姿勢を
持ち続けることだと思います。
これらのことは、
文章にすれば簡単ですが、
実際には、
一朝一夕にはできることではない
でしょう。
ただし、
こういった
「姿勢」や、
「ものの考え方」、
「新たな行動」に、
興味の持てない上司は、
残念ですが、
これからも
部下から慕われることもないし、
人事権のない立場に
変わった途端、
すべての人間関係が
変わることになるでしょう。
勝手に、
「自分は信頼されている」と
思い込んでいたのに、
実際には、
スカスカの人間関係しか
そこにはなかった
・・・なんていう
実に「冷酷な現実」を
思い知らされることになる
かもしれません。
「ゴルフに行く」のも、
「飲みに行く」のも、
「マージャンする」のも、
みんな昔の仲間たちだけ。
こういった状況を生むのは、
本当に
「じり貧の人間関係」を
現状維持したことの代償
でしかありません。
私の尊敬する
社会的にお立場もあり、
人望のある方が、
とても興味深い表現で、
社内の上下関係を
指摘していたことを
思い出します。
それは・・・
「スカートの中は、
下から見るとよくわかる。
上から見たんじゃわからない！」
というものです。
上司のことは、
大抵の場合、
「部下が既に見抜いている」
ということなのです。
見抜かれた結果として、
その上司に
「部下が寄ってこない」
ということ・・・、
これは部下の責任ではない
ですよね。
その上司自身の問題です。
「部下が飲み会に
付き合ってくれない」
と嘆くのは、
「私は部下たちにとって、
魅力のない上司なんです！」
と自ら言っているのと
同じです。
そういった事実を
認めたがらない人も
たくさんいます。
だから世の中は、
なかなか変わらないのでしょう？
この手の「不平・不満・愚痴」
を言う人は、
周りからその「本質」を
たやすく見抜かれる・・・、
ということは、
いつも、
心に留めておいても
いいかもしれませんね。
何でもないように見える中に、
その「本質」が
あらわれてしまうことがあります。
今回も、
最後まで私のメルマガを
お読みいただき、
どうもありがとうございました。
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