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往来庵の菊地克仁です。
いつもお読みいただき、どうもありがとうございます。
先日、私のクライアントさんから、お子さんのことで「どうしたらいいのでしょうか?」とアドバイスを求められました。
子供の褒め方についてのお話です。
同居しているお爺ちゃんが、小学生の孫がテストで85点以上を取ってくると、ご褒美に100円くれるのだそうです。
おばあちゃんもご両親もこのやり方には反対でしたが、お爺ちゃんは「100円やって成績が上がるんなら、悪いことは何にもないだろう!」と言ってやめようとしなかったのです。
お孫さんは学校から帰ると、真っ先にお爺ちゃんにテストの結果を見せに行き、100円玉を握りしめて喜び勇んで戻ってくるそうです。
ところがこのお爺ちゃんが先日、骨折して入院してしまいました。これ以降、お孫さんはいい点数を取ってきても、100円をもらえなくなってしまったのです。
急速に成績が落ち始めたそうです。勉強する気がなくなってしまったのです。
この「85点以上取ったら100円もらえる方法」の欠陥は、どこにあると思いますか?
お爺ちゃんのように「目先の得られる結果」だけを見ていたのでは、きっとその欠陥は見つからないでしょう。
この方法の生んだ恐ろしい結果とはこういうことです。
無意識の中で、お孫さんが、
「外部からの評価を満たすために勉強する」
という姿勢になってしまったことなのです。「何のために勉強をするのか?」などとは、まったくかけ離れた価値観が、毎回お爺ちゃんの行動から刷り込まれ続けたわけです。
これは、85点のテスト結果を見せられて、「わぁ~ママすっごく嬉しい。今晩はご褒美に大好きなハンバーグにしようね!」などと言うのも、このお爺ちゃんの反応と五十歩百歩です。
親御さんの嬉しい気持ちはわかりますが、「恐ろしいこと」が子供に刷り込まれていくことに気がついてください。
こういったことが習慣化した子供は、
親の顔色を見て、自分の行動を決める
ようになります。親の微妙な顔の表情など、子供はすぐに見抜きます。
ここで、ご自分の子供はそのように育てたくはない、という方への質問です。
テストで85点以上をとってきた子供に、親はどのような言葉をかければいいのでしょうか?
次が模範解答のひとつです。
「ねえ、この点数が取れた自分のこと、どう思う?」
と聞くことです。むやみやたらに喜んで褒め上げてはいけません。
この質問をされた子供は、
「わからないところを塾の先生に聞いたから・・・。」
「友達に教えたところがテストに出たから・・・。」
「先生にわかるまで何回も聞いたから・・・」
などといった理由を自分で考えて、あなたに伝えると思います。
この子供は、自分の中にある「内的な基準」を満たすことを、勉強の中に見出したのです。
100円玉をもらう子供と違って、自分の「内側にある思考や行動」によって生まれた結果について、自分なりの価値を見出し、自らを評価する姿勢になっています。
100円玉をもらう子供は、「褒められて、お小遣いももらえるから」という「外的な基準」を満たすために勉強していたのです。
目先の結果だけを考えると、100円玉をもらえる子供の方が、短期的にはいい点数を取るかもしれません。でも、子供の将来性や可能性を考えたとき、すぐに後者の子供の方が伸びるだろうと感じるのは、私だけではないと思います。
何でもない「言葉」や「行動」が子供を蝕んでいくのです。
純粋な子供は、大人からの言葉の影響をより大きく受けやすいと思います。
実は、言葉が引き起こす結果については、相手が子供に限ったことではありません。
大人でも同じです。そして自分に対しても同じなのです。
自分の口から出た言葉は、自分の耳から自分の頭の中に返ってきて、また次の思考に影響を与えるからです。十分に注意したいですね。
今回も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。